VIVANT考察班
第20話のみどころ10月11日(日)21時 敵陣突入の7か所 未回収の伏線いま残っている謎を整理

ロケ地 / 第11話・第12話

タイの別荘は岐阜県庁だった
壁のアートに岐阜がある

2026.08.10 公開

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第12話で新庄が納豆をかき混ぜていた広いリビング。タイ・バンコクにあるチョッキーの別荘として描かれていましたが、撮影場所は岐阜県庁の1階でした。「設計図が岐阜県庁だったのでは」という声が出ているのは、画面に岐阜県の形が写り込んでいたためです。

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VIVANTのロケ地となった岐阜県庁はどこか

確定

撮影に使われたのは岐阜県庁1階の交流スペース「ホワイエ」です。岐阜市薮田南にある新庁舎で、ガラス張りの開放的な建物として知られています。

放送翌日、岐阜県の公式アカウントがこれを発表しました。江崎禎英知事が同じ場所で納豆をかき混ぜ、「岐阜県はVIVANTの撮影に協力しています」と語るパロディ動画を公開し、大きく拡散しています。

岐阜県庁と一致する二つの意匠

この話には出所が2つあります。混同されがちなので分けます。

その1 壁の土壁アート

リビングの壁を覆っていた巨大な作品は「岐阜に舞う」。大河ドラマ『真田丸』の題字を手がけた岐阜県出身の左官職人・挾土秀平氏の作品で、ホワイエに常設されているものがそのまま映っています。岐阜県の輪郭と鵜飼が造形されており、地図のような形が背景に大きく入っていました。

その2 劇中に出た建物の3Dモデル(未検証)

第13話では、建物の内部構造を立体で表示する場面がありました。この画面を切り出して「岐阜県庁の設計図が公開された」と評する投稿が出ています。私は映像を再確認していないため、モデルが実際の県庁の構造を反映したものかどうかは判断していません。

「設計図」という言葉で語られているのは、多くの場合この2つのどちらかです。確定しているのは壁のアートのほうで、3Dモデルの件は未検証にとどまります。

制作側の証言

美術を担当したスタッフがSNSで、よく見ると後ろが岐阜県の形になっていると明かしています。あわせて、ディスプレイは大道具による飾り込みで、上の吹き抜けはCGで埋めて天井の高い密閉空間に見せた、とも説明しています。

私の考察

面白いのは、隠す気がまったくないところです。タイの別荘という設定の部屋に、岐阜県の形をした壁がそのまま置かれている。気づく人だけが気づけばいいという作りで、この作品が伏線を置くときの態度とよく似ています。

隠されたものと、被せられたもの

逆に、消された要素もあります。視聴者が拾っているのは次の2点です。

視聴者による指摘(未検証)
  • ホワイエの壁面に並んでいる名誉県民の肖像写真が、うまく隠されていた
  • エレベーターが大きなモニターで覆われていた
私の考察

岐阜県の形は残し、肖像写真とエレベーターは消す。日本の役所だと分かる要素だけを選んで潰していることになります。県の形が残っているのは、それが抽象的な模様として通用するからです。

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岐阜県庁はどんな建物なのか

確定
  • 2023年1月4日に開庁した新庁舎。旧庁舎の東側に建てられた5代目
  • 行政棟は地上21階・高さ約106m、議会棟は地上6階
  • 建物部分の総事業費は約496億円
  • デザインアドバイザーとして建築家の隈研吾が参画し、外観と内装を指導
  • 外壁に美濃焼タイル、内装にヒノキなど県産材を多用
  • 一般が自由に入れるのは1〜3階と20階。20階は「清流ロビー」と呼ばれる展望ロビー
私の考察

ここに逆説があります。この建物は細部まで岐阜の要素でできています。県産のヒノキ、美濃焼のタイル、壁には岐阜県の形と鵜飼。土地の素材で土地を表現した空間です。

ところが画面に載ると、タイの富豪の別荘に見える。ローカルを突き詰めた結果、どこの国のものとも判別できない空間ができあがっています。県産材の木目も、美濃焼の質感も、地名を知らなければただの高級な内装です。

なぜ岐阜県庁がタイの別荘に見えたのか

撮影地としての条件を並べると、選ばれた理由が見えてきます。

整理
  • ガラス張りの現代建築で、日本の官庁らしさが画面に出にくい
  • 天井が吹き抜けで高く、富豪の邸宅のスケールが出る
  • その吹き抜けをCGで塞げば、逆に閉じ込められた空間にも見せられる
  • 壁面に大型のアートがあり、一枚で異国の内装として成立する
私の考察

ここにVIVANT2の作り方が出ています。第1シーズンはモンゴルで2か月半のロケを行い、実景で世界を作りました。VIVANT2は国内の建物を別の国に化けさせる方向に寄っています。

そもそもバルカ共和国は架空の国です。実在しない国を映すには、実在の場所を組み合わせるしかない。岐阜県庁がタイの別荘になるのは、その手つきの延長です。制作費が1話あたり1億2千万円前後と報じられている作品でも、海外ロケは無限には使えません(視聴率と放送時間の記録)。

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そのロケ地は第13話で失われた

視聴者の反応

第13話の放送後、「岐阜県庁爆散して草」という投稿が55万回以上表示されました。作中でチョッキーの別荘が無事では済まなかったためです。

県庁がフォトスポットを新設した数日後に、劇中ではその場所が失われたことになります。聖地が生まれた直後に、作品内では消えた。

私の考察

ロケ地としての価値はむしろ上がります。実物は岐阜市に残っているからです。作品の中で失われた場所が、現実には見学できる。この落差自体が人を呼びます。

第11話のロケ地は恵那市だった

確定

岐阜県が使われたのは第12話だけではありません。第11話では恵那市の岩村城下町、なかでも枡形と木村邸が撮影に使われています。地元の明知鉄道ではラッピング列車も走っています。

2話続けて岐阜県が使われています。VIVANT2の日本パートは、東京だけで撮られていません。

岐阜県庁のホワイエは見学できる

確定

1階ホワイエと20階展望ロビーは一般に開放されています。開放時間は平日 7:30〜17:45、土日祝 10:00〜20:00(最終入庁19:30)。施設点検などによる休館日があるため、出かける前に公式サイトで確認してください。

2026年8月には納豆の食品サンプルを置いたフォトスポットも新設されました。サンプルは食品サンプルの生産で知られる岐阜県郡上市で作られたものです。

恵那市を訪ねる場合の注意

岩村城下町は観光地として整備が進んでいますが、一般の方が住んでいる住宅が並ぶ地域です。県の観光企画課は、深夜・早朝の来訪を控えること、枡形は市道なので車の通行に注意すること、路上駐車をせず周辺の無料駐車場を使うことを呼びかけています。

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第14話にも岐阜県庁が出るのか

放送前の段階で、もう一つの指摘が出ています。

視聴者による指摘(未検証)

公式が「宮下今日子が第14話から登場する」と告知した際の画像について、背景が岐阜県庁20階の展望ロビーに似ているという声が上がっています。木目の床、大きなガラス面、その向こうに広がる夜景という条件が一致するためです。

私は確認できていません。放送で答えが出ます。

私の考察

もし当たっていれば、同じ建物の1階と20階が、別々の国として使われたことになります。1階はタイの別荘、20階はどこか別の国の高層階。ひとつの庁舎で二つの異国を作る形です。

宮下今日子が演じる人物は、野崎の上位者ではないかと私は読んでいます(5つの候補を検証)。夜景を見下ろす高層階という舞台は、その立場と噛み合います。

ロケ地から分かること

私の考察

撮影場所は物語の外側の情報なので、私は通常これを伏線として扱いません。ただし今回のように画面に写っているものの正体が分かると、場面の意味が変わることはあります。

密閉されたタイの別荘に見えていた空間が、実際には吹き抜けの開けたロビーだった。閉じているように見せているだけで、実は開いている。新庄が「逃亡先で追い詰められている」ように描かれながら、実は拉致事件については白だったこととも重なります(第13話で回収された伏線7つ)。

これは偶然の一致であって、制作側の意図ではありません。それでも、この作品は見えているものを疑わせる作りをしているという点は変わりません。

岐阜県庁ロケから分かること

ロケ地の情報を見る

写真つきの報道と、県の公式アカウントの発表は次のリンクから確認できます。開放時間は変更されることがあるため、訪問前に公式サイトをご覧ください。

私は番組の画像やロケ地の写真を掲載していません。リンク先でご確認ください。

配信情報

納豆が映る場面

ロケ地を知ってから見ると、壁の形が気になって仕方がなくなります。第12話は配信で確認できます。第1シーズン全10話とVIVANT2はU-NEXTで見放題配信されています。

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参考・出典

美術に関する記述は、制作に関わったスタッフがSNSで公開した内容にもとづきます。開放時間や見学の可否は変更される場合があるため、訪問前に岐阜県の公式情報をご確認ください。