ポスター / 名前と言葉の謎
ポスターの英文、実は第1シーズンの台詞だった
ポスターの文、誰を指す
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VIVANT2のポスターの上部には、英語の短いコピーが2つ並んでいます。デザイン上の飾りに見えますが、この2つは第1シーズンの台詞をそのまま英語にしたものです。しかも、同じ場面で続けて発せられた一続きの台詞でした。
もとの台詞
乃木憂助が野崎守に向けて、「あなたは鶏群の一鶴、眼光紙背に徹す」と告げる場面があります(第7話の台詞)。
鶏群の一鶴は、凡人の中に一人だけ交じっている優れた人物のたとえ。眼光紙背に徹すは、書かれた字句だけでなくその奥の意味まで読み取ること、転じて洞察力が鋭いことのたとえです。
この台詞は物語上も重要でした。乃木はここで野崎を持ち上げているだけではなく、後に「紙背まで読め」という指示として機能させています。野崎はこの言葉を手がかりに、乃木が別班の任務としてテントへ潜入していることを見抜きました。
そしてVIVANT2のポスター
VIVANT2のポスターには A LONE CRANE. A SHARPENED EYE. という英文が置かれています(実物は公式Xのビジュアル告知から確認できます)。私はポスターの実物を確認できていないため、未検証として扱います。
対応を並べます。
| 英文 | 直訳 | もとの言葉 |
|---|---|---|
| A LONE CRANE | 一羽の鶴 | 鶏群の一鶴 |
| A SHARPENED EYE | 研ぎ澄まされた眼 | 眼光紙背に徹す |
偶然の一致とは考えにくい。鶴と眼という組み合わせが、この作品では一度しか出てきていないからです。しかもその一度が、乃木から野崎へ向けられた台詞でした。
つまりポスターのコピーは、野崎を指している
ここが本題です。ポスターに載っている言葉が、第1シーズンで乃木が野崎を評した言葉だとすれば、あのコピーが指しているのは野崎です。
VIVANT2の宣伝が始まった時点で、制作側はこの作品の焦点を野崎に置くと決めていたことになります。第13話で首謀者として名前が出るずっと前の話です。
しかも選ばれたのが、単なる褒め言葉ではありません。「一人だけ違う」と「奥まで読む」です。組織の中に一人だけ紛れている人物、そして表に書かれたことの裏を読む人物。裏切りが判明したあとで読むと、この2語は人物紹介そのものです。
もう一つ、銃口の話
VIVANT2の予告映像には、野崎が銃口を向けられている画があります。向けている側の人物は画面に大きく映らないものの、乃木ではないかという指摘が出ています(最新の予告映像)。
これが正しければ、第1シーズンで交わされた言葉と鏡です。
第1シーズンで乃木は、野崎に「鶏群の一鶴」と告げ、そのうえで自分の潜入を見抜かせました。言葉によって野崎を味方に引き入れています。
VIVANT2で同じ相手に銃を向けているなら、それは反転して繰り返すという構造の再現です。ただし私の見立てでは、この作品は同じ形を反転させても結論までは繰り返しません。第1シーズンで乃木がベキに向けた銃も、最終的には殺すための銃ではありませんでした。
3年前、出演者本人が野崎に触れていた
ポスターの前にも、この人物へ視線を向けさせる動きがありました。
第1シーズン最終回の放送直後、ノコル役の二宮和也がSNSでジャミーンが野崎に懐かなかった件に言及しています。2023年9月17日の投稿で、1000万回を超えて表示されました。
出演者が最終回の夜に、回収されていない一点を名指しした。これは視聴者の考察ではなく、作品の側から出た合図です。私は野崎の動機の記事で、ジャミーンの反応を3年越しの伏線として扱ってきましたが、その伏線は3年前の時点で公に指し示されていたことになります。
ポスターのコピーも同じ性格を持ちます。放送が始まる前から、見る人の視線を野崎へ寄せていた。この作品は伏線を隠すのではなく、隠さずに置いて忘れさせる作り方をします。
キービジュアルで野崎だけ数字の後ろ
宣伝物にはもう一つ、配置の話があります。VIVANT2では登場人物ごとにキービジュアルが作られ、いずれも背景に大きな赤い「2」が置かれています。
16枚を並べると、野崎のカットだけ人物が数字の奥に立っているという指摘が出ています。他の人物は数字の手前にいて、数字を身体で隠す形になっている。
同じ型で16枚作るなら、被写体と背景の前後関係は揃えるのが普通です。1枚だけ揃っていないなら、撮影の都合か、意図のどちらかです。
意図だとすれば筋は素直です。この人物だけが、物語の表側に立っていない。他の全員が「2」の前に出ているのに、一人だけ後ろへ回っている。第13話を見たあとでは、そのままの意味に見えます。
英文コピーが野崎を指していたことと合わせると、宣伝物は繰り返し同じ人物を名指ししていたことになります。気づける形で置きながら、気づかれない場所に置く。この作品が伏線を仕込むときの手つきそのものです。
ただし私は実物を並べて確認していません。ここは憶測にとどめます。16枚を横に並べれば誰でも検証できるので、確かめる価値はあります。
タイトルロゴとの関係
ここまでの話は、私が別記事で扱った倒れた「T」とも噛み合います。あちらではVIVANTの6文字が人物と組織に割り当てられており、Nにかかるのが野崎(日本警察)でした。
文字の割り当てでN、ポスターのコピーで鶴と眼、モニュメントで倒れているのはTなのに実際に別班を売ったのはN。宣伝物のすべてが野崎を指しています。
ここまで一貫していると、逆に警戒したくなります。これだけ堂々と示された人物が、そのまま最後の敵で終わるでしょうか。潜入説を捨てきれない理由の一つが、この過剰な名指しです。
ポスターが名指ししているもの
- ポスターの英文は、第1シーズンで乃木が野崎に言った台詞の英訳と読める
- もとの台詞は「鶏群の一鶴、眼光紙背に徹す」。一人だけ違う人物、奥まで読む人物という意味
- つまり3年前の言葉をもう一度使った理由を考える
- 予告で野崎に銃口を向けているのは乃木ではないかという指摘がある
- 3年前の最終回当日、出演者本人がジャミーンと野崎の件に言及していた
- 宣伝物が一貫して野崎を指していること自体が、かえって引っかかる
ポスターの実物を見る
VIVANT2のビジュアルは、公式アカウントと公式サイトで公開されています。街頭のポスターにはウェブ未公開の別ビジュアルもあります。
画像の転載は行っていません。リンク先でご確認ください。
配信情報
第7話で語られた台詞
「鶏群の一鶴、眼光紙背に徹す」が出るのは第1シーズンの第7話です。ポスターを見てから聞くと印象が変わります。第1シーズン全10話とVIVANT2はU-NEXTで見放題配信されています。
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参考・出典
- 日曜劇場『VIVANT』第1シーズン第7話の放送内容
- 日曜劇場『VIVANT』公式サイト、公式X(@TBS_VIVANT)
- ノコル役 二宮和也の2023年9月17日の投稿(第1シーズン最終回放送直後)
ポスターの英文および予告映像に関する細部は、SNS上で共有されていた指摘を論点として再構成したものです。個別の投稿は転載しておらず、私は実物を確認できていないため未検証として扱っています。