VIVANT2 / 第18話
第18話の考察まとめ
助ける側も罠の中
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第18話は、救出の準備だけで1話を使い切った回でした。黒須駿(松坂桃李)たちはまだ一人も戻っていません。それでも、死んだはずの新庄浩太郎(竜星涼)が現れ、放送前から気になっていた「フィルザ」にも答えが出ています。確定した内容と、そこから私が採る結論を並べます。
第18話で確定したこと
- ノコルはテントの全勢力をかけて協力すると約束し、Y2Kの精鋭が乃木のもとに集まった
- 長野のエージェントゲルンと、レイヤマダが演じる田代久美子も乃木の側に加わった
- チョッキーは新庄を奪われた恨みから協力を拒んだが、新庄本人が現れて引き受けた
- 新庄の死は乃木の偽装だった。新庄のマスクを別の遺体にかぶせて日本へ送っていた。本人はベトナムで療養していた
- 城の模型を組んで訓練し、赤外線センサーの突破役はチョッキーが担う
- 武器は漁師になりすました乃木と新庄が、イワシの積み荷に紛れ込ませて運び込む
- 太田梨歩と東条翔太はゴルバドとの国境付近でハッキングの準備に入った
- 作戦開始は8日23時。毒殺の期限は現地時間の6月10日18時
- 乃木は5か国語を同時に訳す通訳機を用意し、着けた人物の台詞は声優の吹き替えで流れた
- 吹き替えの役の中にフィルザがいた。ハッカーたちを誘導する「鉄鋼レディ」で、声は甲斐田裕子
- 野崎は9日近く飲食を断たれ、戻ってきた劉銘軒(リュウ・ミンシュエン)が医者を呼んで命をつないだ。ただしその救い方は野崎を取り込むための計略として描かれた
新庄を生かしたのは作戦の駒にするため
私は第14話の直後から、新庄は生きていると考えてきました(新庄は本当に死んだのか)。撃たれ方が念入りすぎること、遺体を誰も確かめていないこと。第18話でその通りの種明かしが出ました。
見ておきたいのは、偽装した人物と目的のほうです。偽装したのは乃木でした。新庄は日本へ戻れば無期懲役が待っている身で、表の名前のままでは動けません。死んだことにしておけば、どの国の記録にも残らない人間が一人できます。
その一人が、今回は漁師になりすまして武器を運ぶ役に回っています。偽造の身分証で国境を越えるなら、本物の記録が消えている人間のほうが扱いやすい。乃木は第14話の時点で、この作戦に使える駒を一つ手元に残していたと考えます。
新庄が加わった理由がチョッキーの説得だけではない、という点も大事です。チョッキーは赤外線の突破役を任されました。新庄がいなければ、この役を引き受ける人がいなかったことになります。
劉銘軒の救いの手は野崎に向いていない
第17話では、別々に食事を出せという指示を現場が超え、野崎にだけ食事も水も与えていませんでした。第18話で戻ってきた劉銘軒は、その様子に驚いたように看守を叱り、医者を呼ばせています。そのうえで、この救い方は野崎を自分に依存させるための計略として描かれました。
追い込む役と助ける役を分け、助けた側に心を開かせる。尋問ではよく知られた手口です。画面がそれを計略として見せた以上、劉銘軒が野崎の味方だと素直には言えなくなりました。
ただ、一つ引っかかる点があります。計略だと分かるように描かれている相手は誰か、という問いです。劉銘軒の振る舞いは、監視している樊林杏(ハン・リンシン)の側から見れば、捕虜を手なずける有能な部下の姿になります。野崎を生かしておく理由を、組織の論理で説明できる形です。
劉銘軒が本当に野崎を取り込もうとしているのか、取り込もうとしている姿を見せることで野崎を生かしているのか。第18話の材料だけでは決められません。私は以前から味方説を残してきましたが(リュウ・ミンシュエン味方説)、この回だけで言えば不利に傾きました。この問いには第19話で次の材料が出ています(第19話の考察まとめ)。
通訳機は一団の弱点にもなる
日本、モンゴル、タイ、アゼルバイジャン、中国。乃木が用意した通訳機は、言葉の違う寄せ集めの一団をつなぐための道具です。演出としては、声優の吹き替えで場をにぎやかにする仕掛けでもありました。
ただ、作戦の道具として考えると話が変わります。全員の会話が一つの機械を通るということは、そこを押さえられれば一団の会話がまるごと漏れるということです。シンシーは公安の会話を鈴木祥を通じて盗み続けてきた組織でした(AI鈴木は通用するのか)。盗み聞きの手口を持つ相手の前で、全員が同じ回線に乗っていることになります。
逆に、乃木の側がそれを分かったうえで使っているなら、通訳機はこちらから偽の情報を流す入口にもなります。AI鈴木と同じ使い方です。どちらに転ぶかで、作戦の評価は大きく変わります。
フィルザは人物の名前だった
直前生放送SPで濱田岳が挙げたキーワード「フィルザ」について、私は宮下今日子が演じる人物の名前だと考えていました(フィルザとは何か)。実際は、ハッカーたちを誘導する「鉄鋼レディ」の名前でした。宮下今日子の役は第14話で樊林杏と明かされています。
人名だという点は当たり、誰の名前かを外しました。外れ方は、答え合わせで何度も出てきた形と同じです。役名を伏せている人物がいるという作品の事情から入り、画面に出ている物から入らなかった。
それでも、濱田岳が挙げた語だったことには意味が残ります。東条はサイバー犯罪の担当で、第18話では太田と組んでハッキングの準備に入りました。フィルザが導くのはハッカーたちです。東条を演じる俳優が、東条の持ち場に出てくる人物の名前を挙げていたことになります。
作戦開始から期限まで43時間
作戦開始は8日23時、毒殺の期限は10日18時。間は43時間です。城の模型まで組んで訓練した作戦にしては、余裕のない枠です。
この期限を決めたのは敵ではなく、日本の司令部でした。乃木たちが間に合わなければ、味方の毒が5人に届きます。この作戦の相手はシンシーと、自分の組織の時計の二つです。櫻井がこの期限を動かすかどうかは、第18話では一度も触れられていません。
私の結論
第18話は、作戦の中身より集まった顔ぶれの事情を描いた回でした。死んだことにされた男、恨みを抱えた実業家、壊滅させられた組織の長。乃木が組織の外で頼れる相手は、どれも乃木に借りか恨みのある人間です。
そのうえで私が採る結論を3つ置きます。
- 新庄の偽装は、この作戦のための仕込み。記録のない人間を一人残していた
- 劉銘軒の救いの手は、この回だけなら計略。ただし見せている相手が誰かは決まっていない
- 通訳機は便利な道具であり、一団でいちばん漏れやすい場所
第18話の予想の答え合わせ
- 新庄は生きている(新庄は本当に死んだのか)。当たり
- 毒と救出の競争になる(第18話のみどころ)。当たり。期限は6月10日18時と示された
- レイヤマダの役は現地を受け持つ側。田代久美子は乃木の側で作戦に加わり、第19話では自分のエージェントを動かしている
- フィルザは宮下今日子の役名。外れ。ハッカーを誘導する人物だった
- 寄せ集めの一団のどこかが足並みを乱す。第18話では崩れなかった。チョッキーの拒否は新庄の登場で解けた
第19話へ持ち越したもの
- 43時間の枠で城に届くか
- 劉銘軒の救い方が誰に向けたものか
- 通訳機の回線が狙われるか
- 毛じいさんが出てくるか(毛じいさんとは誰か)
- 城の外に残した守りが手薄になっていないか
第19話の放送内容は第19話の詳しいあらすじにまとめました。
- 第19話の終わりに作戦が始まり、車がシャキ城へ向かいました。城の中は第20話です。
- 第19話で、劉銘軒は野崎の求めでカメラと音声を切りました。私は味方説に戻しています(第19話の考察まとめ)。
- 狙われる場面はまだありません。
- 出ていません。
- 第19話で、オルコ村の村長の妻がシンシーへ通報しかけ、太田が通信を断ちました。
ここまでの整理
- 新庄は生きていた。偽装したのは乃木で、作戦の駒として残していた
- 一団はテント、Y2K、ゲルン、田代久美子、チョッキー、新庄の寄せ集め
- 期限は6月10日18時。作戦開始から43時間しかない
- 劉銘軒の救いの手は計略として描かれた
- フィルザはハッカーを誘導する人物だった。宮下今日子の役名説は外れ
公式で確認する
第20話は2026年10月11日(日)21時の放送です。第18話の見逃しはTVerで配信されています。
放送画面の転載は行っていません。公式ページでご確認ください。
配信情報
第18話を見返すなら
劉銘軒が看守を叱る場面と、通訳機を配る場面は止めて見ると細部が追えます。見逃し配信はTVer、第1シーズンからの通し見はU-NEXTが見放題で対応しています。
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参考・出典
- 日曜劇場『VIVANT』公式サイト(各話のあらすじ・登場人物)
- 日曜劇場『VIVANT』第18話(2026年9月13日放送)の内容
- ORICON NEWS(秋田魁新報掲載)第18話の放送後記事
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- 第18話の場面と台詞の一部は、放送後に共有されていた記録を参照して再構成しました。私は映像を再生して細部を確かめていません